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ネットワーク通信バックナンバーREPORT

 No.105(抄

 

INDEX 
◇子ども・若者の瞳が輝く年に  代表世話人 田中 博

みなさんよろしく!新相談員の小椋千寿子です
◇石井信行さん「被災から見えたもの」を聞いて  山本 和弘
◇ボランティア活動に思う  正保 宏文                ◇「はなだや」日記     花田 千春


子ども・若者の瞳が輝く年に 代表世話人 田中博

 2018年大晦日の朝日新聞一面は「人生の舞台 日本じゃなくても―沈みゆく船 降りてゆく人たち―」でした。日本を沈みゆく船にしたのはだれか。
 
 内閣府の「子ども・若者白書」によると、沈みゆく船に乗っている13歳から29歳の中で「うまくいくかわからないことにも意欲的に取り組む」日本の若者は52%、英・仏・独は80%を超え、韓国は71%、「自分自身に満足している」若者は半数以下の46%、英・仏・独・米は80%を超え、「将来へ希望がある」は62%、英・仏・独・米・韓は82%を超えています。海外で活躍し、飛躍する日本の若者がマスコミを賑やかす一方で、「白書」は多くの子ども・若者の目は曇りがちであることを示唆しています。
 
 子どもの権利条約の批准国日本に対する「国連子どもの権利委員会」の2010年6月の三回目の勧告ではこれまでよりリアルに「子どもの親との関係の崩壊・教師との関係の貧困の中で、子どもの幸福度の欠如があらわになっており、その上過度な競争への不満が増加し続け、子ども間のいじめ、精神障害、不登校、中退、自殺の原因となっている」と指摘され、三回にわたるすべての勧告で「過度な競争主義的な教育制度が日本の子どもたちの発達障害の原因になっている」と指摘されています。
 
 今年は「過度な競争主義的な教育制度」が改革される機会が二回もある年です。「子ども・若者の瞳が輝く年」の最初の年にしたいものです。

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みなさんよろしく!
新相談員の小椋千寿子です!


自己紹介

福祉型専攻科パルジャ(*) の青年たちが作った一行詩やかるたから私のこと。

 『おぐらさんべらべらしゃべるおばさんだ』

「おばさん」は認めます。普段はそんなにしゃべらないのですが、みんなとのおしゃべりが楽しくて、ついつい多弁になるのです、きっと。

 『パルジャはねとてもニコニコおぐらさん』

みんなの笑顔に思わずこちらもって感じです

 『あせをかくおぐらさん』

年を取ると体温調節が難しくなる?いやいや、若い人といると年甲斐もなく張り切ってしまうのです。それで、汗だくだくです。

名前でこんなのも作ってくれました。

 『チーズを食べるずっこけたころがった』


ネットワークに仲間入りしたいきさつ
ある日、ネットワークの会議室をお借りしての集まりがあり、始まるのを待っていたところ、難波先生、秋山先生、山本先生に捕まり(お誘いいただき)、話の流れでネットワークにお邪魔することになりました。
ネットワクとは、少しばかりの縁があります。設立当初、恩師の内田先生から「ネットワークの通信を。手書きで」と、声をかけていただきました。すぐひき受けたかどうかは記憶にないのですが、今から思えば私のような若輩者にネットワークとの接点を作ってくださったことに感謝しています。
難波先生と八木原先生のお話を聞くのが何よりの楽しみで、できた下書き原稿を持って、当時の事務所の四階まで駆け上がりました。『足跡』を見ると、亡くなられた八木原先生の追悼号(№12)が最後になっています。その号の編集後記は、「はなみずき」です。『ずっとこの会報は、小椋千寿子さんの手づくりです。あらためてありがとう』と、難波先生に書いていただいていました。
難波先生と週一度ご一緒できることに喜びを感じつつ、障害児学校を退職してからずいぶん時間が過ぎている自分を奮起させているところです。よろしくお願いします。
*現在、障害のある青年にとって、特別支援学校高等部等を卒業した後の進路選択としては、一般企業に就職するか、福祉就労しかないという現実があります。しかし、障害のある青年たちや家族のなかには、「もっと勉強したい」「もう少しいろんな経験をしたい」「いろいろ体験し、青春を謳歌してから社会に出してやりたい」などのねがいや思いもあります。そんな中、福祉の自立訓練(生活訓練)事業を活用した福祉型専攻科として学びの場を保障する取り組みが全国に広がっています。
 福祉型専攻科Palja(パルジャ)は、総社市中央1-9-3 ☎0866-90-2802 総社市役所近くにあります。ホームページをのぞいてみてください。 

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石井信行さん「被災から見えたもの」を聞いて                   山本 和弘   相談スタッフの一員に加えていただいてから、半年になります。きっかけの一つは、ネットワークの代表世話人のお一人石井信行さんが、推されて矢掛町議になられたことで、手薄になった相談員を補充する意味合いからお声をかけていただいたのでした。
 12月15日(土)その石井さんを講師に、「相談ネットワーク学習会」がありました。テーマは「被災から見えたもの」。7月の豪雨災害の生々しい被災状況と、被災地支援・災害復旧にむけた獅子奮迅、八面六臂、縦横無尽の奮闘ぶりを、ユーモアたっぷりに語ってくださいました。
 石井さんの議員への「転身」は、相談ネットワークにとっては大黒柱がもぎとられ、私個人としても「とばっちり」で、思いがけず相談員をお引き受けする羽目に陥った、そもそもの「元凶」であるだけに、内心一縷の恨みを覚えもしたのでしたが、お話をうかがって、恨みはすっかり吹き飛びました。
 7月豪雨がおこったこの時に、被災地矢掛に石井町議が存在したことは、なんという幸運、なんという奇跡だったかと思われてなりません。
 私は、高校の教員出身ですが、若い頃、自主的な教育研究会の場で、まだ小学校の現職教員として活躍中の石井先生の教育実践報告をうかがったことがありました。キラキラと輝きながら活動する子どもたちの姿がありありと浮かぶような、型破りな、豪快かつ細心な、愉しい実践に、元気をいただいた覚えがあります。今回のお話も、同じような、いや何倍も愉快な(被災の話題なのに語弊はありますが)、元気の湧くお話でした。
 お話の中身に触れる余裕がなくなりました。印象に残ったエピソードを箇条書きします。①議員通信をほぼ毎月発行し地域に配布。②その通信に連絡先として携帯電話番号を掲載。③災害時、その携帯に次々と町民から救援依頼の電話。迅速な対応。④災害対応・復旧に、地域住民の要望や、知恵や、アイディアを汲み上げ、行政をも動かし地域住民とともに解決をはかる。
地方自治とは、地方議員とは、民主主義とは、というお手本を見た思いがしました。
追補:被災地での作業中に、土中から弥生式土器を発掘。凄い!

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ボランティア活動に思う      正保 宏文 
 去る12月13日、昼食後、ネットワークの三人で真備町のチャリティーバザーをしていた岡南ギャラリーへ行った。ギャラリーの勧めもあって、二階で行われていた修復作業後の作品を展観。水害に遭遇した写真や油絵、子どもの絵日記や図画等の修復されたものが所狭しと並んでいた。泥だらけで触るのも嫌気がさすような数多の品を水で洗浄し、可能な限り元に戻す気の遠くなるような作業をボランティアでやっているのだ。
 少し前、水没した自動車や刀を甦らせたニュース報道を見ていたが、写真や絵画など、ペーパー類の修復は想定外であった。たった一度の水害で、家族の大事な想い出のつまった『宝物』が泥水をかぶり、あきらめかけていたものが復元されたのだから、被災者にとってこんなありがたいことはない。復元品の中には、ある船員さんの四六冊もの日記もあった。また不思議なことに、ネットワークの秋山さんの同級生の総社高校の卒業アルバムもあった。このアルバムの修復はこれからだったが、そう遠くない時に、修復されるに違いないと思った。
 私はかつて、女性の被災者(一階が全滅)から次のような話を聞いていた。「息子が真備を出て一緒に暮らそう」と言ってくれたのだが、夫は「多くのボランティアの人が泥のかき出しをしてくれ、家の掃除までしてくれた。これらの人たちに恩返しするためにも、今後どうなるかわからないが、母さんと真備で生きていく。」と語ったそうである。被災者にとってボランティアの人たちの存在が、今後を生き抜いていく上で心の支えとなっているのだ。この話を思い出し、写真や絵画などの修復も心の大きな支えになりうると私は思った。人間って捨てたもんじゃない。
 私も何度か真備関係のボランティアに行ったが、遠くは北海道・東京・長崎などから来ている多くの人に会った。「情けは人の為ならず」である。私も身の丈にあったボランティアを続けていきたい。

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「はなだや」日記         花田 千春
ひょんなことから駄菓子屋を始めることになった。怒涛のように忙しかった現役教員時代、組合と職場の仲間たちのおかげでなんとか無事卒業し、やっとできた自分の時間で趣味サークルや孫の守り・好きな活動ができる予定だったが計算が狂った。でも、けっしていやじゃない。やっと電気代が出るくらいでけっしてもうかりはしないが、子どもたちや地域の方々との交流は楽しい。よく動くので少しダイエットもできた。店は、国道沿いの陸橋の側にあり、30年程前までは八百屋だった。スーパーができ小泉規制緩和で、小さな商店街からは八百屋や酒屋・魚屋もなくなってしまった。古民家を手づくりで改装し、昭和風の駄菓子と雑貨日用品・喫茶の店を開いた。コーヒーをのむカウンター、ソファー、畳敷きの奥に大きな古箪笥と机。ボンボン時計がかざってある。壁には大きな黒板とケン玉・オセロゲーム・将棋などの遊びものも置いてあるので、子どもたちは店にやってくると遊んで帰る。そんな駄菓子屋のこの夏の日のようすを記してみる。

 性教育             6月 某日

 夕方小学生4・5年生男子が4人でやってくる。それぞれ駄菓子を100円ほど買って畳の机に陣取る。菓子を食べてしばらくすると一人の子が横の黒板に何やら描き始めた。黒板の前でキャーキャー言いながら描いている。みると黒板には短かい棒のようなものを書いてあって「ちんちんだ」という。他の子が喜んで大騒ぎしている。「ここにはそんなん描かんで、消すよ」というと、「ええがー」誰かがさらに描き足す。毎度の落書きだ。
「ちんちんのことは学校でしっかり習っとるじゃろう」というと、急にその中の一人がくるっとふりかえるなり真剣な顔で私の顔を見て、聞いてきた。「おばちゃん、童貞なん?」突然の質問に心の準備がなかったものであせったが、「女の人には童貞とは言わんけど、おばちゃんは二人も子ども産んどるし、童貞のわけないわなあ」と返した。「そうじゃ、○○ちゃんのおばあちゃんじゃがー」と納得。「キスしただけでは子どもは生まれんのんで」するとこんどは「セックスしたことあるん?」とずばりの質問。「あるよ、好きな人とするもんじゃけんなあ。誰とでもしたらいけんのんよ」と。この後、セックスしたら子どもができることや、出産はたいへんで、女の人は命がけで子ども産むこと、生まれた時はうれしかったという話をすると、「ぼく、男でよかった」などという子もいて、「子どもできんようにするんがあるがなあ」などという話にもなって、さながら、はなだ屋の性教育講座というところか。小学生はほんとにおもしろい。

一円玉とかき氷            7月 某日

 今日も暑い。昨日熱中症で搬送されて亡くなった人が全国で19人とか。店の掃除しただけでじっとりと汗がでる。10時開店だが人通りはあまりない。昨日お地蔵さんへお参りして帰りにかき氷をたべたKさんも今日は姿を見ない。夏休みだというのに子どももあまり出歩いていない。この暑さだから、子どもたちもみんな家の中でゲームか、テレビか?      
11時前にやっと一人、小学校二年生のケンくんが自転車でやって来た。握りしめてきた布袋の中に一円玉がいっぱい入っている。これで買うという。「いっしょに数えて」というので、一緒に一円玉10個の山を机の上に作っていく。山が16個と端数が6円。「氷買える?」「買えるよ」とかき氷を作ってやる。子どもはかき氷1杯100円だ。練乳を入れると50円増しになる。かき氷機のスイッチ入れるとガーッという音。すぐ下に受けているサクランボ模様の青いガラスの器にシャーッと白い氷の山ができる。飛び散る氷の粒も涼しげだ。「何味がいいの」「なにがあるん?」「イチゴとレモンとメロンとブルーハワイ」 「ぼくイチゴ、赤が好きなんよ」「お母さんは?」「今寝ようる。朝お父さん仕事でお弁当早う作ったから、今寝とる」と。赤いイチゴの蜜のかかったかき氷の山をひと匙ひと匙、「つめたい」「美味しい」と言いながらたべている。「汁残してもええ?」と聞く。「ええよ」 残りの一円玉も両替して10円玉6ケを渡してやる。「この10円玉きれい」と真新しく銅色に光っているのを見つけて喜ぶ。袋へしまうと「ありがと」と帰って行った。

 ひやしあめ              8月某日

 客もいないので昼ごはん食べに店閉めてちょっと帰ろうかと支度をしかけたところへ常連の親子がやってきた。お母さんはうちの特製ひやしあめがお気に入りで、「水筒もってくるからとっといて」と店の若者に先日伝言していた。そのとおり黒い保温の水筒を持って来て「三つ分入れて」という。「氷はいらんからサービスしてな」と。冷しあめは、中高年にはひそかなファンが多い。黒糖や水あめなど入れて作る飲みもので、冷たく冷やして飲む。甘いものがふんだんにはなかった中高年の子どもの頃の思い出とかさなる飲みものだ。昔、スポーツ公園の入り口でおじさんが売っていて、冷たくひえたのに生姜の汁をちょっと入れて飲んだのが、なんともうまかった、と話がはずむ。子どもたちに飲ませると「僕は、もうええわ」とあまり喜ばない。ひやしあめは、近所の方がわざわざ作って届けてくれたのを置いてみたのだ。最初一杯100円で売っていたが飲んだ人がこれでは赤字だろうと150円くれたりしたので、値上げして150円にした。なるほど仕入れてみると150円はもらわないともうからないとわかった。先日も通りかかった二人連れの中年のご婦人が寄ってくれて「美味しい」と飲みながらひとしきり世間話をして帰った。
「もう80歳過ぎたのよ」というが、いつもしゃれた服装でいつか店にレースの手袋を忘れて帰ったことがあった。ご主人を早くに亡くして一人暮らしも長いという。ときどき寄ってくれ、レンジで温めるとすぐ食べられるレトルトご飯やトマト、ヨーグルトなど買って帰る。

突然ですが、都合で「はなだや」をしばらく休店することになりました。もし、訪ねて来られて、閉まっていたら申し訳ないので、お知らせいたします。  花 田

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