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Q1 やる気や自尊心が持てる声かけの工夫は?
Q2 中1の娘に、親との約束(スマホなどの利用について)を守らせるためには?
Q3 発達障害について教えてください
Q1: 小学校高学年です。思春期に入りかけで時々反抗的な返事がありますが、やる気や自尊心が持てる声掛けの工夫を教えてください。 A: 思春期に入ったお子さんへの対応には気を遣いますね。思春期には身体の成長に伴い、性への目覚めが起こり、新たな欲求不満を感じるようになります。また、今までは親や先生の言うことをよく聞いていた素直な「よい子」が、自我が発達してくるにしたがい、自分を抑えつけようとするもの(親・先生・社会など)に対して反抗・攻撃するようになりますし、親よりも仲間とともに行動し社会性を高めていくようになるので、心理的な親離れが進みます。さらに、学校で教わる知識や技術の量が急増し、その質もかなり高度で難しいものとなってくるので、多くの子どもたちが劣等感に悩まされるようになります。これらの要因から、お子さんの心は「風邪を引いたライオン」のように、不機嫌で危険なものとなりやすいので、親御さんも対応に苦心されているわけです。 さて、このような状態のお子さんに、親御さんがどのように声掛けをしていけば、「やる気」や「自尊心」を持てるようになるのでしょうか。 そもそも自尊心というものは、親御さんが「無条件にあなたを愛している」というメッセージを、お子さんが生まれたときから送り続けることで育つということです。障害があっても、かけっこが遅くても、勉強ができなくても、性格が暗くても・・・、人と比べることなく、何があっても「今、ここ」にいるお子さんが、少しでも元気が出るような方向で支えていくという親御さんの一貫した姿勢が、お子さんの心に自尊心を芽生えさせるのです。「ちゃんと~できない子は嫌いよ。」というような条件付きの愛による声掛けでは、劣等感や優越感を育てることはできても、自尊心は育たないのです。 一方、「やる気」については、「馬を水辺に連れていくことはできても、水を飲ませることはできない」 という諺(ことわざ)がすべてを物語っています。勉強が嫌でたまらないお子さんに、「お父さんの後を継いで医者になって欲しい。」とか、「平均点も取れないなんて情けない。」というような親の勝手な思いを押し付けても、お子さんの「やる気」は出てきません。やる気のない子にやる気を教えることは誰にもできないのです。母親の病死をきっかけに、猛勉強をして医者になり多くの人を助けたという例でもわかるように、お子さんが様々な体験を重ねていくなかで、何らかのきっかけで心の底から「やる気」が湧き出てくるようになるまで、親御さんは待てばいいのです。でも、ただ待つだけではなく、日頃からお子さんが何に興味関心を示しているのかということを(親の思いは傍(かたわ)らに置いて)よく聴き、よく理解した(信じた)うえで、お子さんの思いが実現する方向で支援していくことが大切なのです。 つまり、親御さんは、日頃から「今、ここ」にいるお子さんの思いをよく聴き、よく理解したうえで、「あなたを応援しているわ。私にできることがあったら何でも遠慮なく言ってね。」と言ってあげれば、お子さんの自尊心もやる気も育っていくのです。 もし親御さんが、このような声掛けはできないと思われたなら、親御さんが抱えているご自身の思い(世間体や劣等感など)を見直してみることも必要かもしれませんね(もう少し具体的な話を聞いてみたいと思われましたら、「子育て・教育なんでも相談ネットワーク」の方へご連絡いただくようお願いいたします)。 相談員: 臨床心理士 福 田 求(“ののはな”教育相談) ( 林友の会機関紙「心のひろば」 「子育てQ&A」に掲載されたものの元原稿です) |
Q 2: 中学1年生の女の子です。スマホのLINEなどの利用について、親との約束をどう守らせたらいいでしょうか A :スマホの使用には、オンラインゲームや非常識な返信ルールによる時間的精神的束縛、課金や危険なサイトなどとのトラブル、プライバシーの流出などの問題が生じやすく、睡眠不足や依存症などの健康被害や学力低下、いじめなどに悩まされる例も少なくありません。それを心配する親が、スマホの使用制限などを子どもに約束させようとすればするほど、反抗期にある子どもは親の言うことが正しいと分っていても心を閉ざし、スマホなどの仮想現実に心の居場所を求めるため、ますます親との約束が守れなくなっていくのです。 そこで親は、「勉強がわかるようになりたい」という子どもの本音に焦点を当て、子どもが守ることができる最低限の勉強時間やスマホ利用のルールなどを、親子でよく話し合って決めることが大切です(子どもができないことを、親が押し付けてはいけません)。 また子どもがルールを守りやすくするための支援(有害サイトをブロックするフィルタリング機能の設定や静かな勉強時間の保障、ルールの達成状況を毎日親がチェックするなど)を、子どもの同意を得たうえで親のノルマとします。ルールが守られなかった場合に備えて、親子で同意したペナルティ(スマホを預かるなど)も決めておきます。 さらに親子で決めたすべてのルールやノルマ、ペナルティを、子どもは紙に箇条書きにしてよく目につくところに貼って、これを守ることを親子で約束するのです。毎日、親は自分のノルマを果たし、子どもが約束を守ったら褒め、守れなかったら淡々とペナルティを課し、上手くいかない場合は親子で話し合ってルールなどを見直していけばいいのです。 相談員: 臨床心理士 福 田 求(“ののはな”教育相談) ( 林友の会機関紙「心のひろば」 「子育てQ&A」に掲載されたものの元原稿です) |
Q3 発達障害について教えてください。 A: (1) 主な発達障害の特徴 次の具体的な特徴(過敏を含む)があるために、生活上、 重大な差支えがある場合は発達障害かもしれません。重大 な差支えがない場合は、障害ではなく性格の問題です。 ■ADHD(注意欠如多動性障害)… ①の特徴のみが www.kei-mental-clinic.com 明確な場合は、AD(注意欠如障害)が疑われます。 ① 不注意:人の話をよく聞かない。聞いてもすぐ忘れ る。忘れ物が多い。ミスが多い。怪我が多い。片付けられない。課題を順序立てて処理できない。… ② 多動性・衝動性:授業や式典の最中でも、私語や身体の動きが止まらない。注意されても直らない。過度のお喋り。質問中にだしぬけに答える。順番が待てない。計画を立てる前に行動してしまう。… ■ASD(自閉症スペクトラム障害)・・・ 次の特徴のうち、一つでも明らかな場合は該当します。 ① 社会性(対人関係)の障害:人付き合いが苦手で友だちができない。人の気持ちが読めない。自分 だけの理屈を持っている。人との接近や接触を嫌う。相手にルールや約束を厳格に守らせる。… ② コミュニケーションの障害:言葉の発達が遅い。会話が続かない。言葉通りに受け取る。正確に言い すぎて人を傷つける。比喩や冗談がわからない。必要以上に細かく回りくどく話す。… ③ 創造性の障害(同一性保持):こだわりが強く、意味のない反復行動(常同行動)を繰り返す。 ※ 以前は広汎性発達障害(PDD)と呼ばれていたもので、①~③のすべてが明らかな場合は自閉症、①・③が明らかで②があまり見られない場合はアスペルガー障害と診断されていました。 ■限局性学習障害(SLD)・・・ 全般的な知能の遅れ(知的障害:IQがおよそ70以下)は見られませんが、読む、書く、計算するといった学習機能に限って、一つでもほとんど効果が上がらないものがある場合は該当します。以前は学習障害(LD)と呼ばれていました。 (2) 発達障害は治るか? 発達障害は、親の育て方や環境が悪いから起こるというものではなく、脳の機能の一部が上手く働かないために起こると考えられています。しかし機能障害を起こしている脳内神経細胞の詳細な部位や神経伝達物質などに関する全容が解明されていないので、現在の医療では障害自体は治りません(脳細胞の手術などはできないから)が、症状の一部を和らげるための投薬治療などは広く行われています。 (3) 必要な支援は? まず親が子どもの障害を受け容れ、心のこもったコミュニケーションをとり続けるとともに、生後早い時期からの療育や、環境との適応を目指すSST(社会技能訓練)に参加させたり、学校や職場などに合理的配慮を要請したりすることが大切です。また障害者本人も、自らの障害を受容して個々の課題を少しずつ克服していき、自分らしく主体的に生きていくことが可能となるようなカウンセリングを受けたり、就労支援を受けたりするなど、自分に合った支援を受けることが必要です。 相談員: 臨床心理士 福 田 求(“ののはな”教育相談) |
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